皆さんはイシュマン・ブレイシーというブルースマンを知ってますか?
戦前にミシシッピといえばデルタ・ブルースですが、州都ジャクソンで発展した”ジャクソン・ブルース”という流派(?)があって、その第一人者といえば、ロバート・ジョンソンが影響を受け、チャーリー・パットンやサン・ハウスとも交流のあったトミー・ジョンソンでありますが、イシュマン・ブレイシーは、そのトミー・ジョンソンの次ぐらいに名の知られた人です。
ズバ抜けてギターが上手いとか、レパートリーが豊富とか、そういったタイプではありませんが、石臼ですり潰したような野太い声で吐き出されるブルースの凄みは”ならではの味”に溢れております。
早死にした人の多い(兄貴分のトミー・ジョンソンもアル中で早世している)中、戦後はブルースの世界から足を洗って教会で説教をしながらゴスペルを唄って、1970年まで存命しています。
戦後「フォーク・ブルース・リバイバル」のムーブメントが巻き起こり、再び聴衆の前に姿を現すのかと思われた時期もあったそうですが、彼は俗世の歌を頑なに拒み、信仰一筋に生きていました。
CDは多分まだどこかからかリリースされていると思いますので、ディープなブルースを聴きたくなったらぜひとも入手してみてください。
(こちらは比較的手に入りやすい国内Pヴァインから出ている「コンプリート・レコーディングス」)
ジワジワとハマりますよ~♪