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戦前ブルース

みんなで聴こう!戦前ブルース。いいですよ♪ 

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戦前のブルースマン

 

「悪魔に魂を売った男」

といえばロバート・ジョンソンですが、そのロバート・ジョンソンの先輩であるミシシッピ・ブルースの先輩、トミー・ジョンソンの「悪魔伝説」を知らない人は多分多いでしょう。

トミー・ジョンソンは1896年生まれで、世代的にはサン・ハウスやチャーリー・パットンと同世代です。

「ブルースはどこで生まれた?」という話になると、ちょっとややこしいことになるのですが、サンやチャーリーらが、ミシシッピのデルタ地帯で「デルタ・ブルース」のスタイルを完成させたのと丁度同じ頃に、やや離れたミシシッピの州都ジャクソンで、デルタの影響を受けつつも、フィールド・ハラーを思わせる朗々としたヴォーカルに、かっつんかっつんとやや前のめりで独特なビートを刻むギターによって”ジャクソン・ブルース”というスタイルを、このトミー・ジョンソンが創り上げたというのは、ほぼ間違いのないことです。

唯一残された写真では、ちょびひげを生やした田舎のジェントルマン風のトミー・ジョンソンでありますが、これが重度のアルコール中毒で、もうどうしようもなかったんだとか。禁酒法の時代に密造酒を浴びるほど飲んで、それでも足らずに工業用エタノールが含まれる靴墨まで口にしてたんだとか。

ロバート・ジョンソンの「悪魔」は、彼の魂と引き換えに、強烈なギター・テクニックを伝授したようですが、同じジョンソンでも(血縁関係はない)トミーの悪魔は、アルコールに姿を変えて、彼から一切をむしり取るだけむしり取ったようです。






 

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戦前のブルースマン

テキサス・アレクサンダーに関しては、Pヴァインからリリースされたベスト以外にも、MACHBOXが全録音を「Vol.1」から「Vol.3」までコンプリートした音盤も、それぞれCDとレコードで持っています。

彼の底なしに重く暗いディープ・ブルースには、一度惹かれたら最後、とことんまで聴いてしまわないと心がザワザワしてしょうがない。そんな魔力がどうやらあるようです。

どの曲も「ブルースの原型」ともいえるような、ハラーとモーンのひたすらな繰り返しで、言葉は悪いですがパッと聴きは「どの曲も一緒」に聞こえます。

ところが彼のバックはロニー・ジョンソンやリル・ハット・ジョーンズ、エディ・ヘイウッド、キング・オリヴァーなど、当時のブルース&ジャズ界の名手達、しかも望む限りの最高のメンバーが集まってレコーディングしており、ファンとしては多彩なバックのアレンジの中で、1ミリもブレずにダーク・ブルースを唸るアレクサンダーの声を聴いてまたグッとくるのです。

生涯で残した写真が1枚だけなので、ジャケットもそれぞれ工夫がなされておりまして、私は”ジャズ王”キング・オリバーの写真が加工(というか切り取って貼り付けただけ!)されてアレクサンダーと並んでいる「Vol.2」のジャケットが好き。




 

これが1920年代のジャズとブルースを代表する超大物唯一の共演盤です。スタジオではどんな会話が交わされたんでしょうね。そういう想像を巡らせるのも戦前ブルースを聴くたのしみのひとつです。

戦前のブルースマン



こんな時にしか聴けないと思い、4枚組の超大作を聴いております。



Pヴァインからリリースされている「戦前ブルースのすべて」(PCD-18524) 、これは「RCAブルースの古典」とダブらない選曲で、戦前ブルースの、より突っ込んだディープな内容のものがたくさん収録された、初心者にもマニアにもたまらんボックスなのですが、いやいや、改めて聴くとサン・ハウス、ブラインド・ボーイ・フラー、ブラインド・レモン・ジェファソン、スキップ・ジェイムス辺りの”有名人”の音源よりも、レミュエル・ジョーンズ、ジミー・ストロザース、ワシントン・フィリップスとかいった「ここで聴けなきゃどこで聴けるんですか?」ぐらいの無名ブルースマン達の熱演や熱唱に惹かれます。


ほとんどが「ブルース以前」を感じさせる、トラッド調、ワークソング調、フィールドハラー調のものばかりなんですが、特にこのコンピの記念すべきオープニングを飾るレミュエル・ジョーンズのアカペラがいいですよ。

何でも囚人として服役中にレコーディングが行われたから楽器伴奏の付かないアカペラだったといいますが、このプリミティヴさ。「あぁ、ブルース聴いてて良かったな~・・・」としみじみ思わせる深みとコクがあります。

戦前のブルースマン




「もはや新しい発見はないか?」

と思われていたロバート・ジョンソンの貴重写真発見です!!

何と、ロバート・ジョンソンと奥さん、その連れ子であったロバート・ジュニア・ロックウッドが一緒に写っている写真です。


いやはや・・・(絶句)

戦前のブルースマン




皆さんはイシュマン・ブレイシーというブルースマンを知ってますか?


戦前にミシシッピといえばデルタ・ブルースですが、州都ジャクソンで発展した”ジャクソン・ブルース”という流派(?)があって、その第一人者といえば、ロバート・ジョンソンが影響を受け、チャーリー・パットンやサン・ハウスとも交流のあったトミー・ジョンソンでありますが、イシュマン・ブレイシーは、そのトミー・ジョンソンの次ぐらいに名の知られた人です。

ズバ抜けてギターが上手いとか、レパートリーが豊富とか、そういったタイプではありませんが、石臼ですり潰したような野太い声で吐き出されるブルースの凄みは”ならではの味”に溢れております。

早死にした人の多い(兄貴分のトミー・ジョンソンもアル中で早世している)中、戦後はブルースの世界から足を洗って教会で説教をしながらゴスペルを唄って、1970年まで存命しています。

戦後「フォーク・ブルース・リバイバル」のムーブメントが巻き起こり、再び聴衆の前に姿を現すのかと思われた時期もあったそうですが、彼は俗世の歌を頑なに拒み、信仰一筋に生きていました。

CDは多分まだどこかからかリリースされていると思いますので、ディープなブルースを聴きたくなったらぜひとも入手してみてください。


(こちらは比較的手に入りやすい国内Pヴァインから出ている「コンプリート・レコーディングス」)

ジワジワとハマりますよ~♪ 

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